Webサイトから必要な情報を自動的に収集できるスクレイピングは、データ分析や情報収集に非常に便利なツールです。しかし、全てのサイトがスクレイピングを許可しているわけではありません。スクレイピング禁止サイトをスクレイピングしてしまうと、法的なトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
そこで今回はスクレイピング禁止サイトの確認方法について、初心者でも分かりやすく解説します。
スクレイピングを行う前に確認すること
スクレイピングを行う前に対象のwebサイトがスクレイピングを禁止しているのかどうか、下記の点を確認するようにしましょう。
利用規約を確認する
スクレイピングを行う前に、必ず対象となるWebサイトの利用規約を確認しましょう。多くのサイトでは、利用規約の中でデータの自動収集に関するポリシーを明確にしています。
利用規約で確認すべきポイント
- スクレイピングが明示的に許可されているか
- スクレイピングが禁止されている場合、どのような理由で禁止されているか
- スクレイピング禁止の場合、どのようなペナルティがあるか
利用規約が見つからない場合
- サイト運営者に問い合わせて、スクレイピングが許可されているかどうか確認する
- 同様のサイトでスクレイピングが許可されているかどうか調べる
- スクレイピングを行うリスクを十分に理解した上で、自己責任で行う
robots.txtファイルを確認する
robots.txtファイルは、Webサイト運営者が検索エンジンやスクレイピングボットに対して、どのページをクロールしてよいか、どのページを避けるべきかを指示するためのファイルです。
robots.txtを設置しているwebサイトであれば、「webサイトのURL+robots.txt」で確認可能です。
robots.txtファイルで確認すべきポイント
- “User-agent” で指定されたスクレイピングボットがアクセス禁止されているか
- “Disallow” で指定されたページがアクセス禁止されているか
robots.txtファイルが見つからない場合
- サイト運営者に問い合わせて、robots.txtファイルが存在するかどうか確認する
- 同様のサイトのrobots.txtファイルを参考に判断する
- スクレイピングを行うリスクを十分に理解した上で、自己責任で行う
検索結果を確認する
「サイト名 スクレイピング 禁止」などのキーワードで検索を行い、他のユーザーがスクレイピング禁止に関する情報発信していないか確認しましょう。
検索結果で確認すべきポイント
- 他のユーザーがスクレイピング禁止に関する情報発信しているかどうか
- スクレイピングを行ったことで、どのような問題が発生したか
- サイト運営者から警告や削除依頼を受けたという情報があるかどうか
スクレイピングツールを使用する
一部のスクレイピングツールには、スクレイピング禁止サイトを自動的に検知する機能が搭載されています。このようなツールを活用することで、スクレイピング禁止サイトを誤ってスクレイピングしてしまうリスクを軽減することができます。
スクレイピングツールを使用する際の注意点
- すべてのスクレイピングツールがスクレイピング禁止サイトを完璧に検知できるわけではない
- スクレイピングツールによっては、誤検知が発生する可能性がある
- スクレイピングツールを使用する前に、利用規約を確認する
スクレイピング禁止サイトの例
以下のようなサイトは、スクレイピング禁止である可能性が高いです。
- ログインが必要なサイト
- 個人情報や機密情報を取り扱っているサイト
- 著作権で保護されているコンテンツを配信しているサイト
- 明示的にスクレイピング禁止を宣言しているサイト
Amazonや楽天、Googleなどは利用規約に自動化された手段での情報収集の禁止等、スクレイピングを禁止する旨が記されています。
まとめ
スクレイピングを行う前に、必ずスクレイピング禁止サイトかどうかを確認するようにしましょう。利用規約、robots.txtファイルでスクレイピングが禁止されているサイトではスクレイピングを行わないようにしてください。
利用規約等は随時更新されている可能性がありますので常に最新情報を確認しましょう。
スクレイピングは正しく活用すればとても便利な技術です。注意点を押さえた上でスクレイピングのやり方について学んでみるのはいかがでしょうか。
※このブログ記事は、情報提供のみを目的としており、法的な助言を提供するものではありません。スクレイピングを行う際は、必ず利用規約を確認し、法令を遵守してください。